【認知症】 「あれっ?」…この違和感にいち早く気付きたい理由とは? 仕事と介護と家庭の両立 2016年12月28日 〜前回までの内容〜 第1回:帰省のタイミングこそ、家族の暮らしについて話し合うチャンスです! 第2回:なぜ早め早めの対処が必要? 第3回:高齢者の「自宅」で発生しやすい事故とは?~傾向と対策!!~ 12月26日に放送された朝イチでも、この話題を放送してました。 ご覧になった方も いらっしゃるのではないでしょうか? ◆シリーズ・親が、心配。~年末年始“実家チェック”~ 前回の記事でもお伝えしたように、認知症は、日常生活に何らかの介護や見守りが必要になる状態(=要介護状態)となる原因の第2位。要介護者全体の15.6パーセントを占めています(平成25年国民生活基礎調査における要介護者の主な原因別の構成割合より)。 また、厚生労働省が2012年に行った調査報告によると、認知症の方は全国に約462万人、正常と認知症の中間の方(MCI)は約400万人いると言われ、今後の高齢者人口の増加に伴いますます増えていくことが予想されています。 そこで最も重要になるのが、認知症の「早期発見・早期治療」。 この言葉、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? つまり、「あれっ?いつもと様子が違うな?」という違和感に気付いた時こそ重要なのです。 では、なぜ認知症は、早期発見・早期治療にが良いと言われるのでしょうか? それは、認知症と一口で言っても状態は実に様々であり、中には「一時的に現れる症状」「改善可能な症状」も含まれているからです。 認知症は、脳や身体疾患が原因で、脳の神経細胞や神経伝達物質に異常が生じることによって発病するもの。先にも述べたように、認知症には、たくさんの種類があります。 例えば、正常圧水頭症という病気をご存知でしょうか?この病気でよく見られる症状は、認知症の症状とよく似ています。しっかり調べないと認知症に間違わられてしまう恐れがあり、「認知症と診断された高齢者の5%~10%にこの症状があるのではないか」とも考えられているほど。正常圧水頭症とわかり、適切な処置を受ければ認知症様の症状は治ってきます。 また、全国に400万人いると推定されるMCIについても、正常の認知機能にまで回復できる可能性が高く、認知症予防を積極的に推進すべき状態と言えます。 症状の進行を遅らせることが可能な場合があります。 アルツハイマー病は、薬で進行を遅らせることができます。あるいは、病気が理解できる時点で受診し、少しずつ理解を深めていけば生活上の障害を軽減することができます。家族で協力しながら、今後の生活に向けた準備をすることができます。 早い段階から、病気を理解し、家族の今後の生活を考えることで、ご本人の意思を尊重した生活を送ることにつながります。 認知症になったからといって、全てが出来なくなるということではありません。 これから、関わることが多くなる医療や介護機関としっかり連携して、皆さんお一人お一人が思い描く「ありたい暮らし」に向けた準備をしていきましょう。 次回は、早期発見のポイントについて!!お伝えしたいと思います。 <参考資料> 認知症予防マニュアル 記憶力の向上を目指したプログラム (独立行政法人国立長寿医療研究センター) 認知症on line (厚生労働省ホームページ) お年寄りを「被介護者」から「社会資源」に 〜あおいけあ代表加藤忠相さんインタビュー〜 ◆脳卒中予防の秘けつ(国立循環器病研究センター) ◆石巻市にご両親がお住まい場合(参考資料) 認知症ケアパス ◆石巻にお住まいのご両親に「あれ?」を感じたら… 私たち「りぷらす」までご相談ください。 ◆くらしと介護の相談所@石巻 ◆専門家とグットコミュニケーションを ◆NHKあさイチ シリーズ・親が、心配。 ~年末年始“実家チェック”~ 一般社団法人りぷらすweb sitePR