【暮らしと介護*コラム vol.3】家族介護者の支援制度

家族介護者の支援は制度的に整っていないのが現状です。

先日、前回のブログでもお伝えした通り、2000年(平成12年)に介護保険制度が開始して以来、介護サービスの普及と充実化が進み、要介護者だけではなく、要介護者を介護する家族(家族介護者)の暮らしを守る体制が整備されてきました。しかしながら、今もなお多くの家族介護者が心身ともに疲れてしまう『介護疲れ』の問題を抱えています。家族介護者の支援が、この20年で見違えるほど整備されたのに、一体、なぜ介護疲れの問題が起こってしまうのでしょうか?介護疲れから『介護うつ』、『無理心中』、『自殺』…と、深刻な社会問題が次々と惹起されています。

介護者ありきの介護。心身ともに疲れ切ってしまう原因はいろいろあります。

『介護にはゴールが見えない』

一旦介護生活が始まれば、その終わりが1年先になるか、はたまた10年先になるか、誰にも予想できません。ある時、介護者のこんな声を聞きました。

『私は将来、旅行に行ったり趣味活動をすることを楽しみにしていた。ところが、予期せぬ介護生活に一変し、一日の大半を費やして自分の時間はほぼない。こんなはずじゃなかった』

『このままだと、自分が先に死ぬんじゃないかと不安になる。理想と現実のギャップに苦しみながらも日々の介護を行っています』

このような声は一人、二人から聞かれるものではありません。多くの家族介護者から聞かれるのです。 家族介護者の約6割が「1日の介護に費やしている時間は5時間以上・休息時間は1~3時間のみ」という調査結果※が出ています。

※「 家族介護者の約 6 割が「1 日の介護に費やしている時間は 5 時間以上、 自由時間・休息時間は 1~3 時間のみ」と回答!!」 -介護をする家族のための Q&A サイト「安心介護」会員向け実態調査結果- (介護をする家族のための Q&A サイト「安心介護」http://ansinkaigo.jp/)


家族介護者を支援する制度は、もっともっと整備されなければなりません。そうすれば、介護疲れだけでなく「虐待」や「ネグレクト(介護放棄)」「貧困」など、悲しい出来事も未然に防げるかもしれません。


仕事と介護の両立支援事業
看護師・千葉久美

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【暮らしと介護*コラム vol.2】あなたの「介護力」は?

介護保険制度が始まって以来、自宅で寝たきり生活になる人が減り、それと同時に褥瘡が出来る人もだいぶ少なくなりました。「来る日も来る日も褥瘡の処置をしていたあの頃は今となれば何だっんだ!?」と、感じている医療従事者さんも少なくないはず。治療技術はもちろんのこと、エアーベットや低反発のクッション等など、福祉用具も次々に開発されています。

【暮らしと介護*コラム vol.1】でお話ししたお嫁さんが、おばあちゃんの介護をしていた時代には考えられなかった介護サービスが普及する一方で懸念されるのが、家族による「介護力」の低下です。一人くらし高齢者は男女ともに増加傾向にあり、65歳以上の一人暮らし世帯は、男性139万人、女性341万人、高齢者人口に占める割合は男性 11.1%、女性 20.3%となっています。少子高齢化、核家族化など、深刻な社会問題が背景にあります。共働きでないと家計が苦しくなったり、シングルマザー(シングルファザー)、一人っ子等々介護に費やす時間やお金に余裕がない状況で、離れて暮らす親の介護は大変な負担となります。もっとも深刻なのは40、50歳代の働き盛りで子育てをしている年代。親はちょうど70歳前後です。

私はいろんな人に質問してきました。「今、突然親が脳卒中で要介護状態になったら…あなたはどうしますか?」と聞くと、ほとんどの人がイメ ージが湧かず頭をかしげています。 要介護状態になる原因の1位は脳卒中です。何となく病気の知識があるとは思いますが、その病気を患ってからの生活は考えたことはほぼないようですね。ちなみに医療関係者でさえもこのことを話すと青ざめてしまいます。

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大切な両親やパートナーの「介護」について考えてみませんか?
くらしとかいごのちいさなシンポジウム in仙台(うれしや)
 

大切な両親やパートナーに、もし、介護が必要なったら。 
その時のために、知っておきたい介護について… 「うれしや」さんの美味しくヘルシーなランチを食べながら一緒にお話しませんか? 

会費 500円(ランチ代として) 定員5名さま 
主催:一般社団法人りぷらす 共催:仙台駅東エリアマネジメント協議会 
※お問い合わせ:(一社)りぷらす 千葉:0225-98-8957 

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【暮らしと介護*コラム vol.1】介護保険制度成立前の在宅介護

仕事と介護両立支援事業担当の千葉です。
まずは、イベントのお知らせです。

くらしとかいごのちいさなシンポジウム in仙台(うれしや)


大切な両親やパートナーに、もし、介護が必要なったら。
その時のために、知っておきたい介護について… 「うれしや」さんの美味しくヘルシーなランチを食べながら一緒にお話しませんか?

会費 500円(ランチ代として) 定員5名さま
主催:一般社団法人りぷらす 共催:仙台駅東エリアマネジメント協議会
※お問い合わせ:(一社)りぷらす 千葉:0225-98-8957

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今から20年以上前、私がとあるちいさな外科に勤めていた頃。まだ、介護保険制度はなく措置入所の時代で次々に入院してくる高齢者を看護していました。ほとんどの入院患者に、「寝たきり」が原因できた「褥瘡」が見られ、目を覆いたくなるほど悪化していました。当然、家族の手には負えない状態です。

介護保険制度が確立するまでは、親の介護は「その家のお嫁さんがするのが当たり前」と考えられていました。施設やサービスなんてご法度な時代です。やむなく施設入所したとなれば親族や近所からバッシングを受けていました。そんな時代に、私はある介護者に出会いました。その方は、近所にある駄菓子屋のお嫁さん。それまでの仕事を辞め、おばあちゃんの介護をしながら、駄菓子屋を細々と営んでいました。

お嫁さんにはほとんど自由な時間がありませんでした。おばちゃんは昼夜逆転して夜中に大声で騒ぎおむつをむしって散らかしたり、時には噛みついていました。お嫁さんはぽっちゃり体系がどんどん萎んでいき、歯も50代の若さでありませんでした。人との交流もなく、表情は暗く固まっていたのを覚えています。何年かして駄菓子屋のおばちゃんが無くなったと聞きましたが、お嫁さんは、今どうしているのでしょう…とても気になります。

彼女が、介護に費やした10年近い歳月。幸せだったのでしょうか?

介護保険制度が成立し、褥瘡があっても入浴できたりショートステイが出来たり、認知症専門の施設(グループホーム)等、サービス増えたくさんのサービス事業所が出来ました。 「介護保険料を納めているんだから、遠慮しないで利用したらいいんじゃない」と、堂々と言えるような時代になりました。介護に対して柔軟になったのは、本当にごく最近のことだと実感しています。

今の時代に駄菓子屋のおばちゃんが生きていたら、お嫁さんは歯医者に行けたかもしれないな…

あの頃、日に日に萎えていったお嫁さんの姿をふと思い出す、今日この頃です。

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大切な親の介護について一緒に考えましょう!

日本人の約7割以上が70代で病気を発症しているのをご存知ですか?
これを別の視点から考えてみますと、その「子供」が40歳〜50歳になると、親の介護をする可能性が高まると言い換えることができます。40歳〜50歳といえば、まだまだ働き世代。子供がいれば、親の介護と子育てとの両立に翻弄される…日々の暮らしが一変する可能性も高まります。

まさか自分の親が病に倒れるだなんて。
言葉にはしなくても、無意識のうちにそう思っている人も決して少なくないでしょう。
しかしながら、誰もが、親を介護するために離職せざる得ない状況に直面する可能性があるのです。また、親の介護と子育ての両立を強いられる「ダブルケア」に伴う不安・負担も深刻な社会問題として関心が寄せられています。



☆Event Information☆
あなたが介護で困らないための介護(離職)予防座談会を開催します!

私達りぷらすでは、30~50代の世代で介護に問題意識のある人を対象に「仕事と介護の両立」のポイントを医療と介護の専門家がわかりやすくお伝えするセミナーまたは座談会、相談会等を企画しています。

親の介護には、体力面、精神面、そして金銭面で大きな負担が生じます。
大切な親だからこそ、その場しのぎにしたくない。出来る限り、親の希望を可能な限り叶えてあげたい…そう思っていても、遠く離れて暮らしていたり、仕事が忙しかったり、経済状況が厳しかったりすると、なかなか思う様にいかず、「罪悪感」を抱えてしまう人も少なくありません。

親と自分たちが本当に納得できる「選択」をするために まずは、親を介護することについて「知ること」が重要です。 ・・・こちらのブログでも、皆さまに役立つ最新情報や介護に関する知識を引き続き発信していきたいと思います!

仕事と介護の両立支援事業
看護師・千葉久美

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あなたが介護で困らないための介護(離職)予防座談会を開催します!

まだ両親は、元気だから介護のこと考えるなんて早いし縁起でもない。
…きっと、そう考えている人は多いのではないでしょうか?

でも、いつかは必要になるんだから、準備しておいた方が良いよね!!
…実は、そう分かっているという人も思いはず。

今回は、 医療と介護の専門家と仕事と介護を両立された方の体験から事前に行っておいたほうが良い準備を3つのポイントに絞ってお伝えします。まずは、お気軽にご参加ください。



介護の一番の原因は、脳卒中であり、ある日突然起こります。
いま大丈夫!!というのは、関係ないのです。 また、加齢によって要介護状態になる方は増えます。割合は下記の通りです。

70〜74歳 6.2%
16人に1人 74~79歳
14.0% 7人に1人 80~84歳
29.7% 3.3人に1人 

5歳ごとに要介護状態となる人の割合は、倍々で増える傾向にあります。
皆さんの職場や、周りの方ではどうでしょうか? 「介護」の問題は「育児」と違って外から見えにくく、他人に相談もしづらい内容かもしれません。

また、普段から忙しい働いている方にとって、「介護」は生活と遠いところにあり、いざその必要に迫られて時に「どうして良いか分からない」、「相談できる人がいない」、「仕事が休めない」など、様々な問題が出てきています。

この機会に、まずは介護について向き合い始め、学び考えてみませんか?




<時間>8月15日(月)10:00〜12:00
<場所>仙台市市民活動サポートセンター


<りぷらすについて>
リハビリテーションの専門家による団体で、宮城県石巻市にて活動。「子供から高齢者まで病気や障害の有無にかかわらず地域で健康的に生活し続けることができる社会を創造する」を理念に事業を実施。 事業の取り組みに関して、メディアや講演などの依頼があり多数実施。

<内容(当日予告なく変更の可能性あり)>

1)介護の原因と経過
・脳卒中になったら、家族として何をするの?
・入院期間は?   

2)介護リスクの見極め方   
・介護を予防するのに、簡単にリスクを知る方法は?   
・運動の他に、予防に必要なことって何?   

3)仕事と介護の両立のポイント   
・介護休業ってなあに?   
・介護保険ってどうやって使うの?何ができるの? 他

<ファシリテーター>
・千葉久美 看護師 これまで、医療、介護、保育と制度や法律の異なる分野にて活動してきた、数少ない実践者。2016年春より、りぷらすにジョインし、仕事と家庭と介護の両立に関する事業を担当。
・橋本大吾 理学療法士 制度の狭間の方のサポートと、共生社会の実現、予防医療・予防介護の実現のために、仲間と一般社団法人りぷらすを創設、現・代表理事。


<メディア掲載・出演履歴>

◆テレビ出演
NHK あさイチ「介護からの卒業」(2015年7月22日)     
おはよう宮城(2012年9月11日、2014年8月19日)
仙台放送 「東日本大震災特別企画『ともに#40』」(2014年7月12日)

◆新聞・雑誌掲載
河北新報 「住民主体で介護予防」(2014年9月27日)
産経新聞 「リハビリで介護保険“卒業”へ」(2015年3月13日)
日経新聞 「『卒』介護後もリハビリ」(2014年7月30日)
復興庁「被災地の元気企業40」 Forbes Japan「世界に誇るイノベーターたち」(2014年9月)

<お問い合わせ>
担  当:一般社団法人りぷらす 橋本・千葉
連 絡 先:☎︎0225-98-8957 / FAX0225-98-8958 
Eメール:ri.link.plus@gmail.com まずはお気軽にご連絡下さい。




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